大腿部二頭筋は脚を後ろに蹴りだし、推進力を生み出すに必要な筋肉です。この筋肉が硬い場合、アプローチする場合は他にもあり、また別の筋肉が原因かもしれません。
《短文ですが、専門的な説明になりますのでご了承ください⚠最下部に簡単に説明しています⚠》
大腿二頭筋が硬く過度な収縮を起こしている場合、外方部の腓骨筋群が固縮している場合があります。またその逆もあります。
大腿二頭筋は短頭・長頭それぞれ腓骨頭・下腿筋膜に付着する関係上、長腓骨筋の収縮により大腿二頭筋の停止部を引っ張る可能性があります。
長趾伸筋は下腿筋膜と連結しており、長趾伸筋の過度な収縮・固縮は大腿二頭筋の収縮に影響します。
また長腓骨筋は内側楔状骨・舟状骨を介して前脛骨筋の付着部に停止する関係性もあるため、どちらか一方の筋萎縮・固縮は前方部と外方部ともに影響し合っています。
そして大腿二頭筋短頭の硬さは粗線外側唇を介して、外側広筋のエラーを引き起こし、大腿前部の収縮性やフォースカップルに影響します。
つまりは大腿二頭筋と下腿前方部・外方部は密接に関係性があるため、一方の筋萎縮・固縮、または筋膜の癒着などは、ハムストリングスの筋萎縮・拘縮を発生させる要因であるといえます。その結果、伸張反射の妨げに繋がりパフォーマンスは低下するものと考えられます。
即ち、大腿後面の柔軟性を上げる場合、大腿二頭筋のマッサージやストレッチのみならず、下腿前方部・外方部にもアプローチしたケアが必要になります。
簡単に纏めると、大腿二頭筋の筋肉を硬くしている原因は、下腿前側の筋肉にもあるので下腿筋群のケアも必要ということです(反対に、下腿部筋肉が硬いのは大腿二頭筋が原因ともいえます)。
即ち、下腿(腓腹筋や前頸骨筋など)のストレッチや筋膜のリリースも行うことが効果的です。
色気ソムリエ 代表
法貴 博光(Hiromitsu Hoki)