腹部の柔軟性【本質】

腹筋群が硬い場合、アプローチするべきは所は他にもあります。

 

 

結論からいうと、大胸筋の萎縮(硬さ)は腹直筋ないし腹筋群の収縮を引き起こし、脊柱のアライメント不全に繋がります。

 

 

大胸筋は鎖骨部:鎖骨内側半(鎖骨1/3)、胸肋部:1~6肋軟骨、腹部:腹直筋鞘前葉と外腹斜筋腱膜から上腕骨の大結節稜に付着します。作用は、主に上腕骨の内旋・内転動作(屈曲含む)

 

 

大胸筋は腹直筋鞘を介して腹直筋に筋連結しているので、連鎖的に腹筋群の等張性収縮を引き起こします。これは短縮または伸縮した硬さを意味します。

 

 

それにより腹直筋を過度に収縮させ、骨盤後傾位を維持することになるため、脊柱起立筋群(最長筋や腸肋筋など)の伸張性(エキセントリック)収縮に繋がります。つまり、背部後面の筋肉が引き伸ばされるポジションになります。

 

 

結果腰椎の後湾を引き起こし、連鎖的に可動性の必要な胸椎までもアライメント不全を引き起こす可能性があります。その他にも腹横筋や腹斜筋の萎縮に繋がるため、例えるなら様々な動作(回旋動作や伸展動作)やポジション・スタビリティ(安定性)など弊害を引き起こします。

 

 

これらを踏まえ、アプローチするべき場所は腹直筋ともいえますが、筋連鎖のある大胸筋の硬さに原因があります。特に大胸筋を使うスポーツ(水泳部やボクシングなど)で腹筋群が硬い場合は、大胸筋の硬さを疑ってみると良いかもしれません。(反対に腹直筋が大胸筋の収縮を引き起こす場合もあります)。

 

 

腹筋ストレッチにプラスして大胸筋ストレッチを取り入れたり、栄養面からアプローチすることも必要になります。

 

 

注意するべきポイントは、大胸筋が過度に硬い場合は必要以上に鍛える必要性がないこと、肩甲骨の動き方、骨盤のスタビリティ(安定性)などを見極めることが大切です。

 

色気ソムリエ 代表

法貴 博光(Hiromitsu Hoki)

色気ソムリエ パーソナルトレーナー

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